梟が鳴けば、晴れ。
2023年7月15日(土)-9月18日(月・祝)
美術館からほど近い海辺の町、黒部市生地。同地出身の川端つか(1896-1988)の著書『もしおぐさ(続々) わが町 生地今昔』によると、「梟が鳴けば晴」は、この土地に伝わる気象ことばの一つでした。今日のようにまだ気象観測技術が発展していない時代、漁業者は自ら浜辺に立ち、空模様をみて、これまでの経験と併せて天気を推定していたとされています。
本展では、自然をみつめること、表現すること、現象、予測などをテーマに3組の作家を紹介いたします。自然と共に過ごし、享受することの豊かさについて考察できる機会となれば幸いです。
出品作家
小田橋昌代
Masayo Odahashi
1975年三重県生まれ。2000年愛知教育大学大学院 教育学研究科 芸術教育専攻 美術分野 修了。2004年金沢卯辰山工芸工房ガラス工房技術研修者 修了。現在、三重県、石川県を拠点に活動。主な展示に個展「Innner View」(Ebeltoftガラス美術館/デンマーク/2010)、個展 (Galerie B/ドイツ/2019)、個展(ガレリアポンテ/石川/2020)、「国際ガラス年2022ガラス展」(東京大学安田講堂内回廊/東京/2022)などがある。
高慶敬子
Keiko Koukei
1967年富山県生まれ。1986年東海大学教養学部芸術学科美術学課程卒業。油彩、水彩、墨彩、銅版画を制作。主な展示に「第13回至高の精神 高慶 敬子「蓮暦」展」(砺波市美術館/富山/2012)、《さくら》(日本大使館/シンガポール/2020)、「ビエンナーレ富山」(富山県美術館/富山/2021)、「アワガミ国際ミニプリント展」(阿波和紙伝統産業会館/徳島/2021)などがある。
neutral production
藪陽介(Yosuke Yabu/1967年富山県生まれ)と畠山雅弘(Masahiro Hatakeyama/1968年富山県生まれ)により1996年に結成。サウンド、映像、光などを素材としながらインスタレーション作品を継続して発表している。主な展示に個展(下山芸術の森発電所美術館/富山/2011)、個展(CAS/大阪/2012)、個展(あしやシューレ/兵庫/2013)、「Toward Singularity」(海岸通りギャラリーCASO/大阪/2018)などがある。
川端つかについて
1896年生地町(現在の黒部市生地)生まれ。1917年富山県師範学校本科一部卒業。同年富山県下新川郡生地尋常高等小学校教諭となる。20代の頃に方言調査の実施を決意し、1935年から1939年にかけて、富山県内小学校の女性教師に調査協力を依頼。1978年富山県の方言や唄を掲載した『もしおぐさ』出版。1984年生地の方言をまとめた『もしおぐさ(続)』出版。1988年逝去。同年、生地の歴史・民話・ことわざ等をまとめた『もしおぐさ(続々)わが町 生地今昔』が遺族により出版された。
参考文献
川端つか『もしおぐさ』1978年/川端つか『もしおぐさ(続)』1984年
川端つか『もしおぐさ(続々) わが町 生地今昔』新日本教育図書株式会社、1988年
『語りつぎたい黒部人~黒部に足あとを残した人々~』黒部市教育委員会、2008年
休 館 日
月曜日(但し7月17日、9月18日は開館)、7月18日・19日
開館時間
午前9時30分-午後4時30分(入館は午後4時まで)
閲 覧 料
一般500円(400円)、高校・大学生400円(300円)
( )内は20名様以上の団体料金
*中学生以下無料 *障害者等手帳をお持ちの方と付添1名無料
主 催
黒部市美術館
共 催
北日本新聞社
後 援
北日本放送、富山テレビ放送、チューリップテレビ、みらーれTV、
新川コミュニティ放送
イベント
「オープニングセレモニー」
7月15日(土)10:00~
会場|黒部市美術館 *展覧会観覧券が必要です