松元悠 イメージのあなた

《イメージのあなた(野洲)》2026年、リトグラフ、BFK紙
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画像クレジット(左から)

1 《イメージのあなた(野洲)》2026年、リトグラフ、BFK紙

2 《アウトリーチ(長浜市)》2026年、リトグラフ、BFK紙

3 《お救い米》2025年、リトグラフ、BFK紙

4 《笠地蔵(近衛町)》2025年、石版画、ウォーターフォード紙

松元悠

イメージのあなた

2026年10月10日(土)-12月20日(日)

 松元悠は、たまたま見知ったニュースや、法廷画家としての活動の中で出会った事件について、現地を訪れるなど独自の取材で想像を重ね、当事者を自身の姿に置き換えてリトグラフで作品を制作しています。版画史におけるリトグラフの報道性をベースにしながらも、ニュースと受け手の間を揺らぐようなファンタジックな画面構成も大きな魅力です。

 本展では、初期から新作までのほぼ全作品を展示し、作品を通して立ち現れる作家の視点の広がりを捉えます。真実をめぐる本来的な理解が難しい他者の出来事とのオルタナティブな関係性を模索してきた松元は、自作が社会に発表されたその後に生まれる「後日談」にも注目し、当事者の聞こえない声や見えないものへの想像力を促します。

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出品作家

松元悠
(京都府出身、1993年生まれ)

Photo by アート 空家 二人

 京都精華大学芸術学部メディア造形学科版画コース、京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻版画で学ぶ。2025年「Kyoto Art for Tomorrow 2025 ―京都府新鋭選抜展―」にて「優秀賞」、2026年「第3回絹谷幸二芸術賞」にて「審査員特別賞」を受賞するなど、注目の若手作家。

 近年の個展として2025年「注目作家紹介プログラム チャンネル16 松元悠 夢」兵庫県立美術館、2025年「再び浮かび上がるもの」岐阜現代美術館大地館がある。また近年の主な企画展、グループ展としては、2026年「本と美術の展覧会vol.6 なぞる。」太田市美術館・図書館(群馬)、2025年「ニューSMoAコレクション」滋賀県立美術館、2025年「一揆米屋を襲ふ 岩名泰岳×松元悠 二人展」2kw gallery(滋賀)、2024年「VOCA展2024 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」上野の森美術館(東京)、2023年「出来事との距離 -描かれたニュース・戦争・日常」町田市立国際版画美術館(東京)、などがある。

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 報じられた出来事を起点に現場を歩くことをはじめて、10年ほど経ちました。

 出来事の当事者と直接的な接触をせず、対話をもたないこの行為は、他者理解とは程遠く、野次馬のようなものです。

 私がやろうとしていることは、「情報を受信したその瞬間に湧き上がる想いは、いかにしてリアクションからアクションへと変容しうるのか。」「刹那的で間接的な情報から相手を想い続けることは、立場や距離、時間を超えてどこまで可能なのか。」といったもので、その衝動と問いからリトグラフ版画をつくっています。リトグラフは絵画の複製にとどまらず、図説や広告、漫画本、報道として活用された印刷技術で、その時代を生きる人々の生活に並走するように存在してきました。

 10年の間に少なからず自分自身も変化し続け、都度、つくったものに対して振り返りを行っています。同じ時代を共にする出来事、人に対して、その時の大切にしていた感情を何度も思い出しながら、本展ではほぼ全ての作品を出展したいと思います。一人の受信者が辿った形跡を、みなさまと並走できますと幸いです。

松元悠

《いつものタワマン》2025年、リトグラフ、BFK紙

《壁》2015年、リトグラフ、コラグラフ、中性紙
《窓(栄村)》2018年、リトグラフ、かきた紙 撮影:オカモトアユミ

《アウトリーチ(長浜市)》2026年、リトグラフ、BFK紙


‟リトグラフ(版画)ができるまで。アーティスト、松元悠” youtube アート/空家 二人 NITO


本展のポイント

1) 現代版画(リトグラフ)の展覧会

黒部市美術館は日本国内における現代版画の流れをたどる作品の収集をおこなっていますが、本展は2019年「風間サチコ展 コンクリート組曲」以来の現代版画(リトグラフ)の個展となります。

2) 作家の公立美術館における、最大規模の個展

今回の展覧会に合わせて制作された新作も展示されます。

3) 作品数とセクション

本展では、初期から新作までのほぼ全作品(約60点)を8つのセクションに分けて紹介し、作家の活動を多面的に体感できる、非常に見ごたえのある構成となります。各セクションは「ニュースと版画」「法廷と版画」「物語と版画」「産業と版画」「運動と版画」「日用品と石版画」「日常と版画」「版画の後日談」に分かれ、作家の置かれた立場の変化や、リトグラフならではの多面的な役割に触れながら、セクションを横断して作品を比較しつつ楽しんでいただけます。

4) ポイントセクション「版画の後日談」

松元が「今度は私自身がマス・メディアの立場に属し、イメージをつくる側になってしまった」と述べるように、作品発表後に生じるイメージの伝播と再解釈の過程に焦点を当てます。作品が社会の中で新たな受け手へと媒介されることで生まれる“後日談”を通じて、私たちが出来事をどのように受容し、向き合うのかを問いかけます。

5) 富山を舞台とする作品展示(「運動と版画」セクションにて)

1918年7月、米価高騰に苦しむ富山の女性たちが起こした抗議運動「米騒動」を題材に、作家が自ら富山の現地へ赴き取材を重ね制作した作品を展示します。地域で起きた歴史的出来事を現代の視点から捉え直す本作は、米価や生活の不安定さが繰り返し社会問題となる令和の今にもつながる課題を想起させ、私たちの社会や生活を見つめ直す契機を投げかけるものです。


休 館 日

月曜日(但し10月12日、11月23日は開館)、

10月13日・14日、11月4日・24日・25日

開館時間

午前9時30分-午後4時30分(入館は午後4時まで)

閲 覧 料

一般800円(700円)、高校・大学生600円(500円)

( )内は20名様以上の団体料金 
*中学生以下無料 *障害者等手帳をお持ちの方と付添1名無料


主  催

黒部市美術館[公益財団法人黒部市国際文化センター]

助  成

公益財団法人朝日新聞文化財団

後  援

北日本新聞社、北日本放送、富山テレビ放送、チューリップテレビ、みら~れTV、新川コミュニティ放送


イベント

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■オープニングセレモニー&アーティストトーク
2026 年10月10日(土)14:00~14:45頃

会場|黒部市美術館 展示室等 (*展覧会観覧券が必要)

■彫らない版画!? 地域のニュースを木版リトグラフで作品にしよう

2026 年10月11日(日)10:00〜14:30 
定 員|10名
会 場|パッシブタウン®PTCC
参加料|1,500円(材料費、本展展覧会チケット付き)
共催|KAYA DO! フリー実行委員会 

■見て!感じて!作品鑑賞バスツアー(米騒動と報道)
2025 年11月9日(日)9:00~16:30頃
ガイド|近藤浩二(滑川市立博物館館長)、津田愛子(黒部市美術館)
コース|本展鑑賞&ギャラリートーク-旧十二銀行-のろしファーム昼食-滑川の米騒動ゆかりの地・旧街道散策 
集合場所|黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」、黒部市美術館
参加料|2,500円(入館料・昼食代・ガイド代含)
定員|18名
共 催|黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」


※9月24日~10月9日の展示替え休館中は、作業により電話が繋がりにくい場合がございます。「お問い合わせ」にてご予約をいただきましたら、後日ご連絡申し上げます。作品鑑賞バスツアー申込の旨を記載の上、氏名、住所、電話番号をご記入くださいますようお願いいたします。


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